【コラム】『麒麟がくる』明智光秀の偏諱
2020年度NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公、明智光秀の偏諱「秀」を受けたとみられる人物としては、明智秀満と藤田秀行が挙げられよう。
明智秀満(左馬助)は光秀の叔父・光安の子とも言われ、別名として伝わる「光春」・「光遠」・「光俊」等を名乗っていた可能性もある。やがて光秀の娘婿となり、それを機に「秀満」に改名したのではないかと思われる。
藤田秀行は、光秀の家臣・藤田行政(伝五)の嫡男。行政は明智光綱(光秀の父)の代から仕えていたとも言われ、その息子が光秀の代に元服を遂げてもおかしくないだろう。わざわざ上(1文字目)にしていることからしても、この「秀」は主君・光秀からの一字拝領と推測される。