【特集】北条氏一門の得宗からの偏諱拝領者について①
系図類で北条氏一門の人名を眺めてみると、本家筋たる得宗から偏諱を受けた者が多く見られる。
先月は、『尊卑分脈』北条氏系図*1に見える人物を主に取り上げて、一字を拝領したとみられる者を紹介した。
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改めて系図化すると、特に "得宗専制" 期にあたる時宗・貞時・高時3代にかけて対象者を増やしていったことが窺える。当初は名越流などが得宗に反抗的な姿勢を見せることもあったが、次第に得宗が他の一門を統制下に置いたことが窺えよう。
―宗政―師時―時茂
―宗頼―宗方
―時定―定宗―随時
――――教時―宗教
――――時基――――朝貞
―重時――――長時―義宗―久時―守時
―――義政―時治―重貞
時房――――時盛―政氏―盛房―貞尚
―時員―時国―貞資
―――時直―清時―時俊―貞俊
是非、詳しくは各人物の記事を参照していただきたい。
もちろん、対象者は上記のみにとどまらず、師時の子、時茂の兄として紹介した北条貞規や、名越朝貞の項で取り上げたその長兄・名越宗基など、まだまだ候補者は大勢いるが、またの機会で考察してみたいと思う。