Henkipedia

アンサイクロペディア、エンサイクロペディア等に並ぶことを目指す、Wikipediaの歴史系パロディサイト。扱うのは主に鎌倉時代、たまに室町~江戸時代も。主に"偏諱(へんき)"に着目して、鎌倉幕府御家人の世代や烏帽子親(名前の1字を与えた人物)の推定を行い論ずる。あくまで素人の意見であるから、参考程度に見ていただければと思う。

北条貞時の偏諱

宇都宮貞綱

宇都宮 貞綱(うつのみや さだつな、1266年?~1316年)は、鎌倉時代中・後期の武将、御家人。宇都宮氏第8代当主。父は宇都宮景綱、母は安達義景の娘。 はじめに ー 北条貞時からの一字拝領 貞綱の弘安の役参戦について 貞綱の生年について 脚注 はじめに ー …

長井貞広

長井 貞広(ながい さだひろ、1271年~1323年)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。通称は長井備前左近大夫。 『尊卑分脈』等の長井氏系図で長井時秀の子、長井宗秀の弟として載せられており、「左将監(=左近将監)」・「従五下(=従五位下)」等の注記も見…

上山貞泰

上山 貞泰(かみやま さだやす、1290年頃?~没年不詳(1330年代?))は、鎌倉時代後期の武将。 『尊卑分脈』や『毛利家系図』*1、『萩藩閥閲録』所収の上山氏系図*2に上山宗元の子として載せられており、「従五位下」「左衛門尉」「因幡守」の注記が見られる…

足利貞氏

足利 貞氏(あしかが さだうじ、1273年~1331年)は、鎌倉時代後期~末期の武将、鎌倉幕府御家人。足利家時の嫡男で、足利宗家第7代当主 。足利高義・足利尊氏・足利直義の父。通称および官途は 三郎、讃岐守、讃岐入道。法名は義観(ぎかん)。 足利貞氏像(…

小笠原貞宗

小笠原 貞宗(おがさわら さだむね、1292年頃~1347年)は、鎌倉時代後期から室町時代前期の武将。信濃小笠原氏の当主。信濃守護。仮名は彦五郎。官途は信濃守。 ▲『集古十種』に掲載の小笠原貞宗卿 木像(鎌倉禅巨庵蔵) 幼名は豊松丸。今野慶信氏がご紹介…

安東貞忠

安東 貞忠(あんどう さだただ、1290年頃?~没年不詳(1330年頃?))は、鎌倉時代後期の武将、得宗被官。 安東貞忠の実在については次の史料で確認ができる。 【史料1】(正中3(1326=嘉暦元)年?)正月17日付「金沢貞顕書状」(『金沢文庫文書』)*1 御吉事…

二階堂貞綱

二階堂 貞綱(にかいどう さだつな、1260年代?~没年不詳)は、鎌倉時代後期の御家人。 生年の推定 息子・二階堂行朝(行珍)について 貞綱の名乗りについて 脚注 生年の推定 historyofjapan-henki.hateblo.jp こちら▲の記事で紹介した通り、『尊卑分脈』に…

渋川貞頼

渋川 貞頼(しぶかわ さだより、1280年頃?~1325年頃?)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。足利氏一門・渋川氏の第3代当主。 『尊卑分脈』*1によれば、通称は彦三郎、父は渋川義春、母は北条時広の娘「あかはん」(「越前守平時廣女」)と伝わる。源貞頼、足…

佐竹貞義

佐竹 貞義(さたけ さだよし、1287年~1352年)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将。佐竹氏第8代当主。 ▲『古押譜』より、佐竹貞義の花押*1 『正宗寺記』など複数の史料・系図類によれば、文和元(1352)年9月10日に66歳で亡くなったといい*2、逆算…

毛利貞親

毛利 貞親(もうり さだちか、1280年頃?~1351年)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将、御家人。安芸毛利氏。通称および官途は次郎(『毛利家系図』)*1、右近大夫。法名は朗乗(ろうじょう)。 父は毛利時親。母は長崎泰綱の娘・亀谷局。 生年と烏…

狩野貞親

狩野 貞親(かのう さだちか、1280年代?~没年不詳(1333年以後))は、鎌倉時代後期の武士、伊豆・駿河国の御家人。通称は六郎左衛門尉、狩野介、狩野介入道。 ▲【図A】今野慶信氏作成による狩野氏の略系図*1 近年、今野氏が「南家伊東氏藤原姓大系図」*2の…

戸次貞直

戸次 貞直(べっき/へつぎ さだなお、1278年頃?~1333年)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。大友氏の一門・戸次氏の当主。戸次時親の嫡男。 historyofjapan-henki.hateblo.jp 【表1】各系図類における戸次氏嫡流の記載内容(烏帽子親に関する情報を中心に)*1…

工藤貞祐

工藤 貞祐(くどう さだすけ、1283年?~1334年?)は、鎌倉時代後期の武士。北条氏得宗家被官である御内人。藤原南家工藤氏より分かれた奥州工藤氏の一族。内管領(得宗家執事)も務めた工藤時光(杲禅/杲暁)の嫡男。 父親と烏帽子親について 史料上での工藤貞…

千竈貞泰

千竈 貞泰(ちかま さだやす、1290年頃?~没年不詳(1334年以後か))は、鎌倉時代後期の武士、御家人、御内人(得宗被官)。千竈時家の嫡男。通称は千竈六郎。 千竈氏は桓武平氏高望流秩父氏の末裔とされ*1、鎌倉時代を通じて、尾張国千竈郷(現・名古屋市…

石川貞光

石川 貞光(いしかわ さだみつ、生年不詳(1280年代?)~1341年)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。大和源氏の流れを汲む陸奥石川氏の第14代当主。 【史料】『源流無尽』所収「石川系図」より*1 母堂義生朝臣女、 貞光公 称太郎、実通山公之嫡子、故立為世子…

結城貞広

結城 貞広(ゆうき さだひろ、旧字表記:結城貞廣、1289年~1309年)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。下総結城氏第5代当主。 父は4代当主・結城時広。母は小山時村の娘*1。子に結城朝高(朝祐)。 historyofjapan-henki.hateblo.jp ▲【図A】「結城系図」(東京…

安達貞泰

安達 貞泰(あだち さだやす、1280年頃?~没年不詳)は、鎌倉時代後期の武将・御家人。 『尊卑分脈』によれば、父は安達宗景、母は紙屋河顕氏の娘。通称は陸奥太郎。 ▲【系図】安達氏略系図*1 historyofjapan-henki.hateblo.jp こちら▲の記事で紹介した通り…

千葉胤貞

千葉 胤貞(ちば たねさだ、1288年~1336年)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。 はじめに 生誕と元服 参考ページ 脚注 はじめに historyofjapan-henki.hateblo.jp 千葉宗胤の嫡男。『尊卑分脈』では宗胤の子は「貞胤」となっており、「貞胤」と「胤貞」はと…

伊東貞祐

伊東 貞祐(いとう さだすけ、1290年頃?~1345年カ)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将、御家人。伊東祐宗の嫡男。子に伊東祐持、伊東祐藤、伊東祐将。官途は安芸守。法名は證観 (しょうかん/新字体:証観)。 【史料A】「南家 伊東氏藤原姓大系…

少弐貞経

少弐 貞経(しょうに さだつね、1272年~1336年)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将、御家人。 「貞経」の名乗りに着目すると、経資―盛経と継承されてきた「経」の字に対し、「貞」が烏帽子親からの一字拝領と考えられる。 建武3(1336)年に自害…

大仏貞直

北条 貞直(ほうじょう さだなお、1290年頃?~1333年)は、鎌倉時代末期の武将・御家人。 大仏流北条宗泰の子で、大仏 貞直(おさらぎ さだなお)とも呼ばれる。 はじめに 大仏宗泰の子 史料紹介①(陸奥守任官以前) 史料紹介②(陸奥守任官後) 参考ページ …

大仏貞宣

北条 貞宣(ほうじょう さだのぶ、1285年頃?~1320年)は、鎌倉時代末期の武将・御家人。 大仏流北条氏の一族で、大仏 貞宣(おさらぎ さだのぶ)とも呼ばれる。官途は兵庫助、丹波守。 はじめに ー 貞宣の経歴 元服時期の推定 三人の兄 宗宣・宗泰・貞房 甥…

河津貞重

河津 貞重(かわづ さだしげ)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。系図によっては河津重貞とも。 父は河津祐重。妻・大野忠貞(紀三郎)の娘との間に嫡男・河津重房がいる。 【史料1】『河津伝記』(『宗像郡誌』下編 所収)*1より ……其(=河津右衛門尉祐重)…

矢野貞倫

矢野 貞倫(やの さだとも、生年不詳(1270年代後半か)~没年不詳(1300年代初頭?))は、鎌倉時代の幕府実務官僚。三善氏の末裔で三善貞倫(みよし ー)とも。 <三善姓矢野氏略系図>*1 康信―行倫―倫重―倫長―倫景(倫経弟)―貞倫(倫綱兄) 鎌倉遺文フル…

長井貞重

長井 貞重(ながい さだしげ、1272年~1331年) は、鎌倉時代後期の人物、在京御家人。長井氏の庶流、六波羅評定衆家(泰重流)の当主。官途は掃部助、縫殿頭。 父は長井頼重。子に長井高広、僧・勝深。 北条貞時の烏帽子子 貞重に関する史料の紹介 脚注 北条…

長井貞秀

長井 貞秀(ながい さだひで、1280年頃?(1280年代前半)~1308年3月12日)は、鎌倉時代後期の御家人、幕府官僚。大江貞秀(おおえ ー)とも。父は長井宗秀、母は北条(金沢)実時の娘。主な通称および官途は、新蔵人、左衛門少尉、中務少輔(中書)、兵庫頭(…

太田貞連

太田 貞連(おおた さだつら、生年不詳(1290年代)~1334年?)は、鎌倉~南北朝時代の幕府実務官僚。鎌倉幕府最後の問注所執事。通称は信濃左近大夫。三善氏の末裔で三善貞連(みよし ー)とも呼ばれる*1。 <三善姓太田氏略系図> 康信―康連―康有―時連―貞…

塩冶貞清

佐々木 貞清(ささき さだきよ、生年不詳(1280年代後半?)~1326年)は、鎌倉時代後期の武士、御家人。塩冶貞清(えんや ー、旧字体:鹽冶貞淸)とも。 historyofjapan-henki.hateblo.jp こちら▲の記事では、伯父の佐々木時清が仁治3(1242)年生まれ*1で、頼…

東貞常

東 貞常(とう さだつね、生年不詳(1273年以後)~没年不詳)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。 系図集や書状類では全く確認できないが、東氏の末裔(東益之の子、東常縁の異母弟)である建仁寺住持・正宗龍統*1が書き記した次の史料により、僧・素𦨻*2の父…

千葉貞胤

千葉 貞胤(ちば さだたね、1292年~1351年)は、鎌倉時代後期の武将、御家人。千葉氏第11代当主。千葉胤宗の嫡男。子に千葉一胤(高胤)、千葉氏胤。通称は千葉介。 貞胤の死没については、次の史料が伝わる*1。 ●『常楽記』:観応二年辛卯正月一日、千葉介…