Henkipedia

アンサイクロペディア、エンサイクロペディア等に並ぶことを目指す、Wikipediaの歴史系パロディサイト。扱うのは主に鎌倉時代、たまに室町~江戸時代も。主に"偏諱(へんき)"に着目して、鎌倉幕府御家人の世代や烏帽子親(名前の1字を与えた人物)の推定を行い論ずる。あくまで素人の意見であるから、参考程度に見ていただければと思う。

2020-01-01から1年間の記事一覧

二階堂貞衡

二階堂 貞衡(にかいどう さだひら、1291年~1332年)は、鎌倉時代後期から末期にかえての御家人、鎌倉幕府の政所執事。父は二階堂行貞。官途は左衛門尉、美作守。法名は行恵(ぎょうけい)。 『北条九代記』(『鎌倉年代記』と同内容)に「行恵 美作入道 俗名…

二階堂行貞

二階堂 行貞(にかいどう ゆきさだ、1269年~1329年)は、鎌倉時代後期から末期にかけての鎌倉幕府御家人、政所執事。父は二階堂行宗。官途は左衛門尉、信濃守、山城守。通称は丹後次郎、山城入道など。法名は行暁。 生没年と烏帽子親について 関連史料の紹…

二階堂忠貞

二階堂 忠貞(にかいどう たださだ、1280年~1333年)は、鎌倉時代後期から末期にかけての御家人。通称は左衛門尉、摂津判官、伊勢守(伊勢前司/伊勢入道)。法名は行意(ぎょうい)。 『尊卑分脈』二階堂氏系図(以下『分脈』と略記)によると、父は二階堂盛…

二階堂光貞

二階堂 光貞(にかいどう みつさだ、1290年頃?~1336年カ)は、鎌倉時代後期の人物。父は二階堂宗実。官途は左衛門尉、下総守。法名は行全(ぎょうぜん)か。 『作者部類』(『勅撰作者部類』)に「頓阿 法師俗名貞宗。二階堂下野守〔ママ〕光貞子」*1、『続群…

二階堂貞宗

二階堂 貞宗(にかいどう さだむね、1289年?~1372年?)は、鎌倉時代後期から室町時代初期にかけての人物。 『作者部類』に「頓阿 法師俗名貞宗。二階堂下野守〔ママ〕光貞子」*1、『続群書類従』所収「工藤二階堂系図」に「光貞 下総守 ― 貞宗 遁世、頓阿」…

二階堂貞雄

二階堂 貞雄(にかいどう さだお / さだたけ、1286年頃?~1333年カ)は、鎌倉時代後期から末期にかけての御家人。父は二階堂政雄(頼綱の弟)、母は二階堂行藤の娘(時藤・貞藤の姉妹にあたる)*1。子に二階堂行雄。通称は三郎兵衛尉、因幡守(因幡入道)。…

二階堂高雄

二階堂 行高(にかいどう ゆきたか、1299年~1333年)は、鎌倉時代末期の御家人。幼名は若寸丸。初名は二階堂高雄(たかお / たかたけ)*1。法名は行淳(ぎょうじゅん) または 行凉(ぎょうりょう)。父は二階堂政雄(頼綱の弟)、母は二階堂行藤の娘(時藤・貞…

二階堂高元

二階堂 高元(にかいどう たかもと、1310年頃?~没年不詳(1342年以後))は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての人物。のちに二階堂行春(ゆきはる)と改名。父は二階堂時元。通称は下野判官。 【史料A】建武元(1334)年正月付「関東廂番定書写」(『建武…

二階堂高憲

二階堂 高憲(にかいどう たかのり、1300年代初頭?~没年不詳)は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかえての人物。出家の直前に二階堂行清(ゆききよ)と改名。父は二階堂行憲。法名は行珍 または 行孫 とされる。通称は因幡三郎左衛門尉。 【史料A】建武元(13…

規矩高政

北条 高政(ほうじょう たかまさ*1、1307年頃?~1334年カ)は、鎌倉時代末期の北条氏一門。肥後国守護。豊前国規矩郡(のちの企救郡、現・福岡県北九州市)を領したので、規矩高政(きく ー)とも呼ばれる。通称は上総掃部助、規矩掃部助。 関連史料の紹介 …

金沢貞顕

北条 貞顕(ほうじょう さだあき、1278年~1333年)は、鎌倉時代後期~末期の武将、御家人、北条氏一門。金沢顕時の嫡男。母は遠藤為俊の娘・入殿。金沢流北条氏の第4代当主で、金沢貞顕(かねさわ ー)とも呼ばれる。鎌倉幕府においては第12代連署、第15代…

島津久時

島津 久時(しまづ ひさとき、1225年~1284年)は、鎌倉時代中期の武将、御家人。島津忠時の嫡男で、島津氏の第3代当主。晩年に島津久経(ひさつね)に改名。法名は道忍(どうにん)。子に島津忠宗、島津忠長(久長)。通称は大隅修理亮、下野守など。 はじめ…

島津忠宗

島津 忠宗(しまづ ただむね、1251年~1325年)は、鎌倉時代中期から末期にかけての武将、御家人。島津氏第4代当主。父は島津久経、母は相馬胤綱の三女・谷殿(浄温夫人、尼・妙智)*1。子に島津貞久など。通称は三郎、左衛門尉、下野守。法名は道義(どうぎ…

島津貞久

島津 貞久(しまづ さだひさ、1269年~1363年)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将、御家人。島津忠宗の嫡男で、島津氏第5代当主。薩摩・大隅・日向の守護大名。 通称は三郎左衛門尉、上総介、上総入道など。法名は道鑑(どうかん、表記は道鑒と…

島津忠時

島津 忠時(しまづ ただとき、1202年~1272年)は、鎌倉時代前期から中期にかけての武将、御家人。島津忠久の嫡男で、島津氏第2代当主。子に島津久時(久経)。初名は島津忠義(ただよし)。通称は三郎兵衛尉。大隅守。法名は道仏(どうぶつ)。 『吾妻鏡』に…

宇都宮貞綱

宇都宮 貞綱(うつのみや さだつな、1266年?~1316年)は、鎌倉時代中・後期の武将、御家人。宇都宮氏第8代当主。父は宇都宮景綱、母は安達義景の娘。 はじめに ー 北条貞時からの一字拝領 貞綱の弘安の役参戦について 貞綱の生年について 脚注 はじめに ー …

宇都宮高房

宇都宮 高房(うつのみや たかふさ、1297年?~1366年?)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将、御家人。豊前宇都宮氏(=城井氏)の当主で、城井高房(きい ー)とも呼ばれる。通称は弥六、官途は左衛門尉、常陸介。 『尊卑分脈』(以下『分脈』と…

宇都宮高貞

宇都宮 高貞(うつのみや たかさだ、1305年頃?~1340年?)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将、御家人。父は宇都宮貞綱で、宇都宮公綱(初め高綱)の弟にあたる。 史料上における高貞 芳賀高貞との同一人物説について 脚注 史料上における高貞 『…

宇都宮公綱

宇都宮 公綱(うつのみや きんつな、1302年~1356年)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての武将、御家人。宇都宮氏第9代当主。父は宇都宮貞綱、母は長井時秀の娘。初名は宇都宮高綱(たかつな)。 系図類を見ると、公綱の傍注に「本 高綱」(『尊卑分脈…

宇都宮泰綱

宇都宮 泰綱(うつのみや やすつな、1203年~1261年)は、鎌倉時代前・中期の武将、御家人。宇都宮氏第6代当主。『尊卑分脈』*1等によれば、父は宇都宮頼綱、母は北条時政の娘。 【史料】『吾妻鏡』弘長元(1261)年11月1日条 より 弘長元年十一月大一日己未。…

大内宗重

大内 宗重(おおうち むねしげ、1250年頃?~没年不詳)は、鎌倉時代中期から後期にかけての武将、御家人。 系図類によれば、結城氏第3代当主・結城広綱の子。結城氏家督を継いだ兄弟・時広の配分を受けて下野国大内荘に入部し、その荘名を苗字として「大内弥…

畠山国氏 (奥州管領)

畠山 国氏(はたけやま くにうじ、1325年頃?~1351年)は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての武将。室町幕府奥州管領。畠山高国の嫡男。 historyofjapan-henki.hateblo.jp 『尊卑分脈』を見ると、高国の項に「観応二二十二於奥刕(=奥州)為貞家被討四…

牧政親

牧 政親(まき まさちか、1170年頃?~没年未詳)は、平安時代末期の駿河国大岡牧(現在の静岡県沼津市)の豪族。北条時政の継室となった牧宗親の娘・牧の方の一族(牧の方の弟か?)。通称は六郎。 政親については、次の史料で確認ができる*1。 【史料】『吾…

大岡時親

大岡 時親(おおおか ときちか、1160年頃?~没年未詳)は、平安時代末期の駿河国大岡牧(現在の静岡県沼津市)の豪族。牧宗親の子、北条時政の継室となった牧の方とは兄弟 とされ、牧時親(まき ー)とも呼ばれる。 まず、『明月記』や『吾妻鏡』での登場箇…

畠山泰国

畠山 泰国(はたけやま やすくに、1210年?~没年不詳(1270年頃?))は、鎌倉時代前期から中期にかけての武将、御家人。足利義純の3男にして嫡男。 生年の推定 『吾妻鏡』等における泰国 烏帽子親の推定 脚注 生年の推定 まずは、『尊卑分脈』の畠山氏系図*1…

田中時朝

田中 時朝(たなか ときとも、1196年頃?~没年不詳)は、鎌倉時代前期の武将、御家人。足利義純の次男。通称は田中次郎、初名は田中時明(ときあき)。 『尊卑分脈』*1等の畠山氏系図によると、足利義兼の長男で、義氏の舎兄であった父の畠山義純(足利義純…

岩松時兼

岩松 時兼(いわまつ ときかね、1195年頃?~没年不詳)は、鎌倉時代前期の武将、御家人。足利義純の長男。通称は岩松太郎、蔵人太郎。 『尊卑分脈』*1等の畠山氏系図によると、足利義兼の長男で、義氏の舎兄であった父の畠山義純(足利義純)は、承元4(1210)…

長和泰継

長和 泰継(ながわ やすつぐ、生年不詳(1220年代?)~没年不詳) は、鎌倉時代前・中期の人物、御家人。長井時広の庶子で長井泰継(ながい ー)とも。通称は五郎。 『尊卑分脈』・『福原家譜』8巻では、時広の6男として書かれ「長和」・「五郎」の注記がある…

長井泰元

長井 泰元(ながい やすもと、生年不詳(1220年代?)~没年不詳) は、鎌倉時代前・中期の人物、御家人。長井時広の庶子。通称は蔵人(『吾妻鏡』)、修理亮(『尊卑分脈』)。 『吾妻鏡人名索引』*1によると、『吾妻鏡』での登場箇所は以下の通りであるとい…

長井泰茂

長井 泰茂(ながい やすしげ/やすもち、生年不詳(1220年代前半?)~1276年?)は、鎌倉時代前・中期の人物、御家人。通称は長井判官代、出羽守。『福原家譜』7巻の系図によると長井時広の5男で、法名は禅心(ぜんしん)。 北条泰時の烏帽子子 美濃国茜部庄地頭…